現在、最近の消費者の安全・安心志向の高まりを背景に、国内産穀物類に対する需要が高まっており、国内産穀物類を100%使用した製品が増加傾向にあります。
このような国内産穀物類に対する需要を更に拡大させるためには、実需者ニーズに応じた新品種を開発することが必要とされていることを背景として、このページでは、我が国における大豆研究の取組みを例にあげて開発への取組み状況について述べていきます。
現在、大豆の品種開発は、主として独立行政法人及び指定試験地で進められており、大学での研究開発も進められています。
我が国の大豆の育種の目標としては、収量の10%向上、機械化適性付与、耐冷性・病虫害抵抗性等の付与などを基本に、高タンパク化、大粒化など用途別に実需者ニーズにマッチした品質向上を目指すこととしています。
国産大豆の需要を拡大し、自給率を向上させるためには、国産大豆特有の新規用途を開拓することが重要として、従来用途向け優良品種の育成に加えて、新たな特性を有する画期的な品種の開発が期待されているます。
また、近年、村おこしなどの視点からも、新たなタイプの大豆品種が期待されています。
日本の大豆品種は、長い時間をかけて農業者によって育成された在来品種とそれらを交配母本として近代育種技術によって作られた育成品種に大きく分けられます。
在来品種には「丹波黒」、「ダダチャマメ」、「納豆小粒」などが含まれますが、同じ品種名で呼ばれるものでも遺伝的には複数の系統を含む場合が少なくありません。
また、育成品種に比べて栽培が難しく、極く限られた地域でしか栽培されない品種がほとんどですが、最近では「津久井在来」や「白光」のようにその特性を生かして村おこしなどに用いられることも多くなっています。
「フクユタカ」、「エンレイ」に代表される育成品種は、在来品種に比べて収量性・品質等が改良されて栽培しやすくなっており、農林登録品種だけに限っても我が国の作付け面積の約87%を占めています(2003 年)。
2005 年3月に策定された「農林水産研究基本計画」では、大豆育種の目標として、機械化適性品種16、高タンパクで豆腐加工適性の高い品種、複合病害抵抗性品種17、地域毎に栽培しやすい色大豆品種18が掲げられています。
食糧の安定確保のためには、穀物類の育種で、「環境適応種」「耐病・耐虫対応種」「収穫増大種」等への改良投資も必要といわれています。
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