ここ数年、プラチナの
プラチナの主要な用途は、自動車排ガス浄化触媒と宝飾品です。
塩化白金酸から製造される各種工業材料の中で最も使用量が多いのが自動車排ガス浄化用触媒で、自動車用触媒に使用されるプラチナの量は以前、8~9 トン/年で推移していました。
しかしながら、自動車触媒需要がパラジウムの高騰からの代替需要およびEU でのディーゼル車用廃触媒用途の増加で次第に増加してきました。
次に多いのは、電気・電子工業用です。
表面が酸化されにくく接触抵抗が小さいことから高信頼性の接点として様々な電気部品に使用されています。
通常はプラチナ単独では柔らかすぎるのでイリジウム、ロジウム、ニッケル等と合金にして利用されます。
また、コンピューターのハードディスクの磁気合金層にプラチナが添加され、磁場強度が増加する事
によってディスクの記憶容量も増加するため、プラチナを使用したハードディスクの比率が高まってきました。
電気業界におけるプラチナの主要用途としてはこの他に、熱電対があり、鉄鋼、半導体、ガラス製造の過程で温度モニターとして使用されています。
日本のプラチナ需要を用途別にみると、自動車触媒用分野では、世界の約15%(16.5/106.7)を占めています。
プラチナはパラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)などとともに、PGM(Platinum Group Metal)と呼ばれており、南ア、ロシアに生産が集中しています。
日本では、プラチナはリサイクル品以外すべて輸入に依存しており、2004 年の輸入量は62トンとなっていました。
輸入先は南アフリカ、ロシア、ドイツ、米国などですが、南アフリカが74%を占めていました。
このプラチナ、どのようにリサイクルされているのでしょうか。
自動車排ガス浄化用触媒は、廃車時にコンバータを取り外し、切断して中の触媒を取り出し、リサイクル業者に持ち込まれています。
2003~4 年の回収量は約2 トンで、石油精製、硝酸製造、シリコン製造に使用される触媒については劣化した時点で交換され、触媒メーカがリサイクルを行っており、リサイクル率は90%以上となっています。
電気・電子工業製品については接点部品の場合、分解によって取り外すことが困難でリサイクルはしにくいのが特徴でした。
パソコン、大型コンピューター、電話交換機、携帯電話等の基板には銅、金、銀、パラジウム、プラチナ等の有価金属が比較的多量に含まれており、集荷された基板は破砕、焼却あるいは乾留して銅製錬所に送られ、銅製錬工程の製銅炉に供給されます。
この後、銅製錬工程とそれに続く貴金属回収工程を経て他の有価金属と共にプラチナが回収されます。
しかし、テレビ、洗濯機などの基板については貴金属含有量が低いため回収されないこともあります。
自動車中の基板についても取り外しが面倒であるため実施されないことが多かったが、自動車リサイクル法の施行によって、回収率は上昇した模様です。
るつぼ、熱電対に使用されるプラチナについては大部分が回収され、メーカーにて溶解されリサイクルされています。
1992 年に同和鉱業40%、田中貴金属40%、小坂製錬20%が出資して日本PGM(リサイクル専門)を設立し、シュレッダーダストおよび石油化学系の廃触媒からPGM を回収しています。
自動車は中古車として海外へ輸出されたり、リサイクルされずにそのまま廃棄されたりするケースも多いため、自動車触媒の回収率は余り高くなく、60%以下と言われていますが、自動車リサイクル法の施行もあって、触媒の回収量は向上しました。
南アでも自動車触媒からのプラチナの回収を積極的に行っており、米国市場で発生した中古車エンジンを南アへ持ち込んで精錬し、地金に製造しています。
南ア第2位のプラチナ生産企業Impala 社では、ほぼ生産の半分近くまでが、この自動車触媒のリサイクルによるものであると述べています。
石油化学用が自動車用触媒と同様に行われています。
石油化学用の触媒は廃棄されたり、輸出されたりすることがないため、自動車に比べ回収率は高いようです。
電子部品の場合、例えば、携帯電話はほぼ400 日程度で買い換えられており、一部海外へ輸出されるものの、年間約5,000 万台が廃棄されていると見られているが、うちリサイクルされているのは1/3 程度と言われています。
(参考:希少性資源の3Rシステム化に資する技術動向調査(2006.3))http://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/research/h17fy/180208-1_src.html

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