農業会計損益計算書における勘定科目の例

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◆費用

【事業費用】

1.農薬費

農業用薬品の購入代金、共同防除費用の負担金を計上します。内容は、病害虫防除・除草剤・ホルモン剤などすべての農薬です。

2.肥料費

肥料の購入代金を計上します。内容は、石灰質・単肥・配合肥料・堆肥・鶏糞・土壌改良費材などすべての肥料です。

3.飼料費

飼料の購入代金を計上します。内容は、単味飼料・配合飼料・牧草・稲わらなどすべての飼料です。

4.動力光熱費

経営に用する電気、水道、燃料代金等を計上します。ただし、経営と家計と明確に区分できない場合は、決算のとき、負担割合によって按分して計上します。内容は、ハウス・畜舎・倉庫・納屋・作業初冬の電気・水道や燃料、自動車・農機具の燃料やオイルです。

5.諸材料費

消耗資材代金を計上します。ただし、ダンボール、米袋、ポリ袋等の出荷販売用資材は荷造り運賃手数料に計上します。内容は、ビニールなどの園芸用資材、ロープ、牛の敷きわらなどです。

6.修繕費

農業機械、車両、建物等の修理費用を計上します。 ただし、資産の価値を高めたり、耐用年数が長くなる大修理については、資産に計上して償却費の見直しを行います。内容は、部品、工賃、建物等を修理した材料及び労賃などです。

7.保険共済費

農業用資産や作物に対する共済掛け金を計上します。しかし、納屋等の農業用資産にかけている建物更正共済掛け金は全額費用に計上できませんので注意が必要です。内容は、農畜産物やハウスなどの農業共済、納屋・作業場・畜舎などに対する火災共済(掛け捨て)や建物更正共済(一部)、車両・農業機械に対する自賠責や自動車共済などです。

8.減価償却費

土地以外の固定資産(償却資産)の償却費を計上します。

9.種苗費

種子・苗等の購入代金を計上します。苗木代は本来、資産科目の育成中植物に計上すべきですが、ここでは、決算修正で処理するため、苗木代も種苗費に計上するとしています。内容は、種子もみ、種子、苗などです。

10.種付料

繁殖牛・豚や乳牛の種付け料を計上します。内容は、精液代と技術料です。

11.素畜費

素畜の購入や預託を受けたときに計上します。内容は、子牛・子豚・肥育用の素牛代、取引運賃、市場手数料等登録料などです。

12.農具費

少額な農業機械・農具類を計上します。内容は、取得価格10万円未満の農機具などです。

13.診療衛生費

家畜の診療費等を計上します。内容は、獣医師の診療費、予防・治療薬、衛生目的のものです。

14.賃借料

経営に必要な地代や共同施設の利用料を計上します。内容は、地代・家賃・機械等の賃借料、農作業の後期・田植え・稲刈り等の作業委託料金、ライスセンター用等の共同施設の利用料などです。

15.土地改良水利費

経営に係る土地改良事業に要する費用で、土地改良区の賦課金等です。この賦課金の内訳は、受益者負担金の償還金、支払利息、土地改良区の運営費等に大別されます。この内の償還金は、土地の評価が高まったとして、費用に計上せず土地という資産に計上します。
②したがって、土地改良費に計上できるのは、支払利息、土地改良区の運営費等の合計額です。これらの区分が難しい場合は、10a当たり1万円を計上できます。内容は、ア.20万円以下の客土の費用。イ.土地改良区の賦課金(償還部分を除く)などです。

16.雇人費

農作業のため家族労賃以外に支払った労賃等を計上します。内容は、常雇及び臨時雇の賃金、賄い費、(パン・ジュース・お菓子など)、交通費などで現物支給も含みます。

17.専従者給与

あらかじめ税務署に提出した「青色専従者給与に関する届出書」に記載した専従者に支払う給与・賞与のことです。支給する日付・月額の給料・賞与ともに届出書とおりに行うのが原則ですので、増額(増額部分は贈与と見なされます)しないように注意します。今後増額したい場合は、改めて税務署に「変更届出書」を提出します。

18.育成費振替高

育成中の植物・動物に係る一切の費用を計上します。苗木代は本来、資産科目の育成中植物に計上すべきですが、決算修正で処理する場合は、苗木代も一旦は用種苗費に計上してもかまわないとしています。内容は、繁殖牛・乳牛・果樹園の育成に係る素畜・苗木・肥料・飼料・農薬などです。

19.雑損

事故・病気などによる損失額を計上します。内容は、果樹・乳牛・繁殖牛などです。

20.期首農産物以外棚卸高

前期から繰り越された農産物以外の棚卸高を、当期の費用として計上します。内容は、期首(前年度末)の未収穫農産物・肥育牛・肉豚用・肥料・飼料・諸材料・燃料(ハウス用)などです。

21.期末農産物以外棚卸高

次年度の費用として繰り越すため、農産物以外の期末棚高を計上します。内容は、期末(当年度末)の未収穫農産物・肥育牛・肉豚用卸・肥料・飼料・諸材料・燃料(ハウス用)などです。

【管理費用】

1.租税公課

固定資産税等の税金や部会費等を計上します。内容は、経営に係る固定資産税・自動車税・取得税・印紙税(所得税・住民税・相続税・贈与性・健康保険税は費用計上できません) ・賦課金・部会費などです。

2.作業衣料費

農作業時の衣類等の購入代金を計上します。内容は、作業服、もんぺ、手袋、地下足袋、長靴、雨合費羽、防除衣などです。

3.事務通信費

事務・管理費用を計上します。内容は、事務消耗品代、電話料、郵便料金、交通費などです。

4.研修費

経営上で必要な技術・知識の習得に必要な費用を計上します。内容は、研修会の参加経費、先進地視察のための交通費・宿泊費など、農業新聞代、家の光・地上等の農業雑誌、免許・資格取得するのにかかった費管用などです。

5.荷造運賃手数料

出荷販売に必要な資材や経費を計上します。内容は、米の供出袋・野菜果実のダンボール箱類・包装紙・テープ・シール等の資材や運賃・選果経費・市場手数料・農協手数料等の販売経費です。

6.雑費

経営に必要な費用でどの科目にも属さない費用を計上します。

【事業外費用】

1.利子割引料

借入金等の負債に対する利息や受取手形の割引料を計上します。借入金の利息、買掛金の利息、預託の利息、手形割引料、債務保証料、営農ローンの利息など。

2.固定資産処分損

固定資産の廃棄処分時の帳簿価額を計上します。固定資産の帳簿価額より売却(下取り含む)価格が下回った場合の差損額を計上します。内容は、ア.倉庫・畜舎・納屋等の建物。イ.ハウス・井戸・サイロ等の構築物。ウ.農業機械等の機械・装置。エ.トラック等の車輌運搬具。オ.電気機器等の機具・備品。カ.繁殖牛・乳牛の成畜、みかん園・茶園等の成外園。となっています。

 

◆収益

【事業収益】

1.売上高

①市場,JA等に出荷した生産物販売代金を計上します。

②売上金額は、市場売り立て金額(せり価格)を計上します。

③稲ワラ・枝肉出荷時の内臓等の副産物も売り上げに計上します。

④年間課税売上高が3,000万円以下(前前年)の農家は、免税業者となりますので、消費税込みの販売価格を計上。

⑤年間課税売上高が3,000万円を超え、2億円以下の簡易業課税事業者となる農家も、消費税込みの販売価格を計上しても差し支えありません。

内容は、米、麦、その他雑穀、きゅうり、抑制トマト、ミニトマト、なす、いちご、メロン、しょうが、ブロッコリー、レタス、軟弱野菜、えんどう、その他野菜、カーネーション、バラ、リシアンサス、きく、その他花卉、温室みかん、温州みかん、落葉果樹、その他果実、牛、豚、鶏、卵、牛乳、その他家畜に分類
されます。

2.事業消費高

経営で消費した生産物・副産物を売り上げに計上します。

仕訳例(稲ワラを飼料として消費した場合)
飼料費100,000円 米事業売上100,000円

内容は、米、野菜、果実、畜産、花卉、その他に分類します。

3.期首農産物棚卸

前期から繰り越された農産物の棚卸高を、借方に計上し、当期の収益から差し引きます。内容は、期首(前年度末)の未出荷農産物(米・みかん・馬鈴薯など)。

4.期末農産物棚卸

農産物の期末棚卸しを貸方に計上し、当期の収益とします。内容は、期末(当年度末)の未出荷農産物(米・みかん・馬鈴薯など)です。

【事業外収益】

1.受取共済金

農業の収入金額となる共済金・補償金・補填金を計上します。ここでは、共済金・補償金・補填金をすべてこの科目で表示(変換)するため、全部または一部に非課税となるものがあれば、下記の「受取共済・補償金(非)」科目に振りかえます。内容は、ア.農産物の共済金、イ.販売を目的で飼育している家畜(棚卸資産)に対する補償金・損害賠償金、ウ.農業の全部または一部の休止等に伴い受ける補償金・損害賠償金、エ.農地等の収容・買収に伴い受ける離作補償料益(農地の対価の部分をのぞく)、オ.価格安定基金などからの価格差補てん金、カ.出荷奨励金などです。

2.雑収入

どの科目にも属さない農業収入を計上します。内容は、ア.ワラ、籾、牛鶏糞等の副産物の販売代金、イ.JA等からの資材購入に対する奨励金です。

3.受取利息

預金や出資金に対する受取利息を計上します。内容は、預金利息、出資配当金などです。

4.受取共済・補償金(非)

非課税の共済金・補償金・補てん金・補助金等を計上 します。ここでは、共済金・補償金・補てん金をすべて「受取共済・補償金」の科目で表示(変換)するとしており、全部または一部に非課税となるものがあればこの科目に振りかえることになります。内容は、ア.事故により心身に障害を受け休業した場合に、休業期間の収入に変えて受け取る共済金や見舞金。イ.共済契約に基づく共済金等で家畜(乳牛、繁殖牛、豚)・果樹の樹体・ハウス・車等の資産損失に対して支払われる共済金。ウ.水稲の「とも補償金」で国が支出した補償金の部分(約半分)。エ.固定資産の取得または改良に充てるための国収庫補助金。となっています。

5.固定資産処分益

固定資産の帳簿価格より売却(下取り含む)価格が上回っ益た場合の差益額を計上します。この差益額は、譲渡所得となり、50万円の特別控除の適用を受けられます。固定資産の売却による所得であっても、営利を目的として継続的に行う譲渡は、農業所得となります。たとえば、酪農における経産牛の年間飼育が12頭を越える場合の乳廃牛の売却などです。内容は、ア.倉庫・畜舎・納屋等の建物。イ.ハウス・井戸・サイロ等の構築物。ウ.農業機械等の機械・装置。エ.トラック等の車両運搬具。オ.電気機器等の器具・備品。カ.繁殖牛・乳牛の成畜、みかん園・茶園等の成園。となっています。

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謹んで
震災のお見舞いを
申し上げます

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この度の東日本大震災により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。
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