厳密な経営分析を行うときは、決算書をそのまま使用することができないことがあります。
なぜなら経理操作が大なり小なり存在する可能性が高いからです。
したがって、付加価値利益とキャッシュフロー利益を把握する必要があります。
まず、付加価値利益について説明します。
付加価値利益とは、減価償却前、引当金計上前、税引前の当期利益のことです。
計算式は以下のようになります。
↓ ※損益計算書を逆さまにして計算するといったイメージです
税引き後当期利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(スタート)
法人税等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
法人税等調整額・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(-)
(特別損益より)
固定資産税売却損・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
投資有価証券売却損・評価損・・・・・・・・・・・・・・(+)
固定資産売却益・投資有価証券売却益・・・・・・(-)
(営業外損益より)
有価証券売却損・評価損・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
有価証券売却益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(-)
減価償却費(特別償却費を含む)・・・・・・・・・・・(+)
繰延資産償却費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
貸倒損失・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
貸倒引当金・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前期比純増なら(+)、純減なら(-)
賞与引当金・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前期比純増なら(+)、純減なら(-)
退職給与引当金・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前期比純増なら(+)、純減なら(-)
付加価値利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ゴール)
この方法だと、
①減価償却費の計上不足や過大計上
②引当金の計上不足や過大計上
③繰延税金資産の回収可能性
④有価証券の売却益・売却損・評価
⑤貸倒損失の取り扱い
等について、企業裁量の余地が大きい項目を一律に排除することができます。
自社の本当の姿をつかみ、あるべき姿に修正するためには、自ら財務内容をチェックし、改善案を練ることが必要となります。
次に、キャッシュフロー利益です。
キャッシュフロー利益は以下の計算式で求めます。
↓ ※付加価値利益から、新たに追加または削除する項目があります。
税引き後当期利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(スタート)
利益処分における配当金・役員賞与・・・・・・・・・(-)
法人税等調整額・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(-)
(特別損益より)
固定資産税売却損・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
投資有価証券売却損・評価損・・・・・・・・・・・・・・(+)
(営業外損益より)
有価証券売却損・評価損・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
減価償却費(特別償却費を含む)・・・・・・・・・・・(+)
繰延資産償却費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
貸倒損失・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(+)
貸倒引当金・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前期比純増なら(+)、純減なら(-)
賞与引当金・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前期比純増なら(+)、純減なら(-)
退職給与引当金・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前期比純増なら(+)、純減なら(-)
付加価値利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ゴール)
キャッシュフロー利益が増えるということは、内部留保が充実することを表します。
付加価値利益やキャッシュフロー利益を計算することで、有効な改善案を策定していきます。
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