損益分岐点分析を行うとき「固変分解」で苦労するかもしれません。
「固変分解」とは、総費用を「固定費」と「変動費」に分解することです。
数学的な手法には、高低点法、スキャター・チャート法、回帰分析法(最小二乗法)などがありますが、ここでは、勘定科目法と回帰分析法(最小二乗法)についてふれてみます(勘定科目法はある程度便宜的な分解にとどまっている場合が多いようです)。
◆勘定科目法
●中小企業庁方式
中小企業庁の「中小企業の原価指標」によると、固変分解の基準について、「建設業」「製造業」「販売業」「サービス業」の4業種に区分しています。
※製造業の固変分解の例
固定費
直接労務費、間接労務費、福利厚生費、修繕費、通信費、事務員給与手当、販売員給与手当、電力・ガス・水道料、支払運賃、支払利息、割引料、消耗品費、荷造費、給食費、租税公課、減価償却費、旅費・交通費、賃借料、交際接待費、広告宣伝費、役員給与手当、保険料、その他製造経費
変動費
直接材料費、間接材料費、当期製品仕入原価、物品税、買入部品費、機種製品棚卸高、期末製品棚卸高、外注工賃、重要等燃料費、酒税、その他直接経費
※販売業(卸・小売)の固変分解の例
固定費
販売員給与手当、その他販売費、減価償却費、支払利息割引料、消耗品費、役員給与手当、交際接待費、租税公課、旅費交通費、事務員給与手当、土地建物賃借料、その他営業費、通信費、賄い費、修繕費、広告宣伝費、福利厚生費、光熱水道費、車両燃料費(卸売業50%)、車両修理費(卸売業50%)、保険料(卸売業50%)
変動費
売上原価、支払保管料、支払運賃、支払荷造費、車両燃料費(卸売業50%)、車両修理費(卸売業50%)、保険料(卸売業50%)
●日銀方式
(売上高)=総売上高-売上値引き・戻り高
(固定費)=労務費+経費-外注加工費+販売費および一般管理費+営業外費用-営業外収益
(変動費)=総支出-固定費
総支出=売上原価+販売費及び一般管理費+営業外費用-営業外収益
◆回帰分析法(最小二乗法)
ExcelのSLOP関数(回帰直線の傾きαを計算する)と、INTERCEPT関数(回帰直線の切片bを計算する)を使うと、比較的簡単に固変分解ができます。
下のグラフの例では、変動費率83.4%、固定費6,819千円となります。
(単位:千円)


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