EMSへの対応について

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「中小企業白書2010」をみると、中小企業のエネルギー起源二酸化炭素排出量は、産業部門では11%、業務部門では43%であり、我が国のエネルギー起源二酸化炭素排出量の12.6%を占めている。

中小企業が省エネルギー活動などを通じ、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に取り組むことは、我が国全体の温室効果ガス排出量の削減のみならず、エネルギーコスト削減、企業体質の向上、そして業績の向上と大きな効果を生みだすものとしている。

従来から、企業は

「Q=Quality(品質の視点)」でより良い品質

「C=Cost(価格の視点)」で適切な価格

「D=Delivery(納期の視点)」でお客様の求める納期や納品量

「S=Safety(安全の視点)」で提供する製品やサービスの安全性や自社で働く従業員への安全衛生

などを重視して、「活動・商品・サービス」を提供してきているが、「環境経営」とは、そこに

「E=Environment(環境の視点)」

を加えることで、これは、必ずしも新しい手法や新しい取組み、新しい環境ビジネスをすることではない。

経営に「環境」を組み入れることが先進企業といわれた時代から、どのような企業でも企業存続のために「環境」に取組まなければならない時代になった。

この「環境」への取組みを迫る要因には、主に次の3点がある。

① 社会的責任への取組み

地域環境問題/地球温暖化問題への対応が必須。環境問題や社会問題に関心の高いステークホルダーが増え、企業に汚染防止などの環境保全は当り前で、さらに社会貢献などへの積極的取組みを求めるようになってきたこと。

② お客様(取引上)との関係

大手企業を中心に、グリーン購入・調達ガイドなどで取引先を選別し、サプライチェーンのグリーン化を推進。取引先への環境対応と環境マネジメントシステムの構築を取引条件の一つにしてきている。

③ 経営力強化への対応

企業体質の強化・企業競争力の強化。経営者自身から社員、契約社員、アルバイトまで全ての従業
者に共通な課題であり、取組みできるものが「環境」である。中小企業の経営体質・経営力を強化するにはこの「環境」への取組みを活用することが近道となっている。

このような状況下、企業など組織に対する環境対応要求に、的確にそして継続的に答えてゆくための仕組みが「環境マネジメントシステム(EMS)」だ。

環境マネジメントシステムは、企業などが、経営の一環として環境保全に関する取組みを行う場合、環境に関する方針や目標の設定、体制づくりや実施・効果の維持発展などを、組織として体系的に進めていく仕組みのことである。

環境マネジメントシステムの代表格といえるものに国際環境規格ISO14001がある。

ISO14001審査登録制度は、第三者の目で評価される透明性の高い環境マネジメントシステムだが、ISOの認証取得は中小企業にとっては負担が重いというケースも否めない。

日本の企業数が数百万社であるのに対して、日本でのISO14001の認証取得件数(財団法人日本適合性認定協会〈JAB〉)は2010年11月現在、約2万400件であり、日本の事業所数635万(総務省)からみると大部分の企業・事業所が未取得であるのが現実だ。

そこで誕生した代表的なEMSが、「エコアクション21」、「エコステージ」、「KES」で、これら日本生まれのEMSも第三者認証システムである。

★エコステージは、ISO14001に準拠しつつ、それを補完するものとして2000年に名古屋の環境マネジメント研究会から提唱され、現在は一般社団法人となり、全国事務局と各地の研究会を中心に全国的に展開されているわが国独自の「環境経営評価・支援システム」。

段階的に組織の体力に合わせて、無理なく進化できる仕組みで、

「エコステージ1」・・・中小企業に無理なく導入できる環境経営の導入レベル

「エコステージ2」・・・ISO14001の規格要求をすべて満たす環境経営の基礎レベル

「エコステージ3」・・・継続的な業務プロセス改善を進めて、環境経営のレベルを上げる

「エコステージ4」・・・環境経営システムに品質、安全、人事、情報セキュリティなど他のマネジメントシステムとの統合を進める

「エコステージ5」・・・最後に内部統制システムの構築やCSRの実現を進める

の5段階がある。

★エコアクション21は、環境省が推進するEMSで、1996年より、簡易なアンケート形式で自主評価レベルでの「エコアクション21」を策定・展開を開始し、2004年には、認証・登録制度に活用できるものへと改訂した。

さらに、2009年11月には、内容をよりわかりやすくし、取組みをさらに促進することを目指し、「エコアクション21ガイドライン2009年版」として改訂している。

システムのコンサルティングには、エコアクション21審査人とすることを推奨するとなっており、審査人名簿から選定し、直接依頼・契約する。

その際、コンサルティングを実施した審査人は、当該事業者の認証・登録にあたっての審査を担当することはできず、審査は別の審査人を選定しなければならない。

エコアクション21は、環境マネジメントシステム、環境パフォーマンス評価および環境報告の3要素が統合されたガイドラインがある。

※環境マネジメントシステム

中小事業者でも取組みやすい環境経営システムのあり方をガイドラインとして規定しており、産業廃棄物処理事業者、食品関連事業者、建設業など業種別マニュアルを提供している。

※環境パフォーマンス評価

必ず把握すべき項目として、二酸化炭素排出量、廃棄物排出量および総排水量を規定。さらに、必ず取組まなければならない行動として、省エネルギー、廃棄物の削減・リサイクルおよび節水の取組みを規定しており、これらの取組みは、環境経営にあたっての必須の要件となっている。

「エコアクション21ガイドライン2009年版」からは、新たに「化学物質使用量の削減(化学物質を取り扱う事業者の場合)」「グリーン購入」「自らが生産・販売・提供する製品及びサービスに関する環境への配慮」の3項目が必須として追加され、また、全組織・全活動を対象として、エコアクション21に取組むことも要求事項として追加されている。

※環境コミュニケーション」(環境報告)

事業者が環境への取組み状況等を公表するものであり、環境活動レポートの作成と公表を必須の要素として規定している。

★2001年4月から「京のアジェンダ21フォーラム」は、わかりやすい規格で、安価な「環境にやさしい基準」として「KES・環境マネジメントシステム・スタンダード」を策定し、審査・登録制度を開始し、2007年4月から運営組織を法人化し、「特定非営利活動法人・KES環境機構」として活動を継続している。

さらに、2003年5月より「KES環境機構」以外の団体による「KES・環境マネジメントシステム・スタンダード」の審査・登録活動が始めた。これらの地域版KESは、基本的にはKESと同じ規格のもの。

KES環境機構が認めた審査員・コンサルタント(一定の研修を受けた会員または会員団体が推奨する者で、ISO14001審査員補以上の有資格者)がコンサルティングおよび審査を行う。

登録認証には、2つのステップがあり、「ステップ1」は、環境問題を取り組み始めた段階を対象としており、他の認証システムのなかでは一番簡易なレベルである。

「ステップ2」は、将来「ISO14001」の認証取得を目標にする段階(したがって、ステップ2は、KESの継続がISO14001につながる)のレベル。

*上記3つのEMSの特徴記述は、「環境経営システム構築のすすめと手順」(中経出版)、著者:鈴木和男からの抜粋

以上のように3つの代表的なEMSは、ISO14001よりも費用負担も軽く、各々独自のやり方や特徴を有し、活動を展開している。

どの環境マネジメントシステムを選択するかは、自組織・自社の事業や活動にいちばんふさわしいと考えたものを選択すればよい。

 

 

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震災のお見舞いを
申し上げます

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この度の東日本大震災により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。
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